REPORT
桑沢デザイン研究所の広告をつくろう!

「桑沢デザイン研究所の広告をつくろう!」を
桑沢デザイン研究所のオープンキャンパスの日に実施しました。

会場は、桑沢デザイン研究所本館から徒歩30秒ほどのところに
昨年新しくできた新教育施設。

新教育施設はもともとジュエリー学校だったところをリノベーションしたそうです。
壁や天井はコンクリートの打ちっぱなし、
エレベーターのボンタン装置はスケルトン、
大理石の丸い机に三角形の脚のついた椅子、
などなど、とってもおしゃれ。
最上階には植栽にかこまれた自慢のテラスもあります。

今回参加してくれたのは小学校高学年のお友達と保護者の皆様。
全部で11家族。
兄弟も合わせると13名の子どもたちが参加してくれました。

夏休みということで初の親子参加型での開催です。
いつもの子ども達だけでのワークショップとまた一味違います。
親と一緒の方がお行儀がよいかな(笑)
保護者の方がそっと子ども達を見守り、時には手助けする姿が温かく、
終始和やかな雰囲気ですすみました。

さて、何をしたのか。

ワークショップの中身はというと、
桑沢デザイン研究所創立70周年記念のロゴをパーツごとに動かし、
コマドリで写真を複数撮ったものをつなげて短い動画を作りました。
このような1〜2秒程度の短い時間で展開される
アニメーションで表現されたロゴをモーションロゴと呼ぶそうです。

全員がそろったところで、導入として、
造形分野の玉置先生がモーションロゴの歴史や事例などを紹介してくださいました。

モーションロゴの原型はパラパラ漫画やソーマトロープなど。
それがだんだん進化して、機械で動くようになり、
更には一人で見るのではなくみんなで楽しめる作品になっていきます。
そして、現在でも多くのTV広告などに実はモーションロゴを使われているそうです。
たくさんの貴重な資料や広告作品をつぎつぎと見せていただきありがとうございました。




その後は、さっそく制作に入っていきます。
使ったのはStop Motion Studio というアプリ。

まずは、三角形3つを使って、アプリに慣れるところから。
24枚の写真を撮って2秒程度の動画にしていきます。

今回は10名の学生さんがほぼマンツーマンでサポートについてくださったので、
アプリの使い方などで戸惑うこともなく、順調に進みました。


アプリに慣れたところで、今度は部品とコマ数を増やしていきます。
木製とコルク製の2種類の素材から好きなものを選び、
まずは完成形のロゴになるように並べてから、
少しずつ動かしていきます。
これを逆再生すれば動画の完成。





どのように動かすのか悩んで時間が足りなくなるかと思いきや、
手を止める子は一人もおらず、みんなてきぱきと作業を進めていきます。

動かし方も平面ではなく、部品を立ててみたり、重ねてみたり、
下の紙に絵を描いてみたりと、自由に発想して、作り上げていきます。


最後はもう1段階自由度をあげて、すこし難しいことに挑戦します。

まず、部品の種類が増えました。
木製、コルク製に加え、透明のアクリル製のもの、
3Dプリンターで作った樹脂製のものも選べるようになりました。
更に、マジックで3色まで色を塗ることもできるように。

透明のアクリル製のものは、表面ではなく、
周りだけ色を塗るとまた面白い表現ができます。
3Dプリンターのものは、上から見ると「7」「0」などの数字に見えますが、
横から見ると凸凹としたビルが並んでいるような形に見えます。

さて、これらをどのように使うのか。
みんなの想像力と創造力が問われます。






みんな真剣そのもの。
ものすごい集中力で作品作りに没頭していきます。

その子ども達の制作活動を邪魔しないように、
より楽しめるように、
子ども達によりそって声をかける学生たち。



先生方も学生さんたちも子ども達の発想力の素晴らしさを褒めていました。

どんな作品ができたかは、下記レポートにて紹介しています。桑沢デザイン研究所の広告をつくろう!作品紹介

最後に玉置先生からこんな言葉をいただきました。
「今回の動画制作はデジタルとアナログを用いた表現です。
デジタルとアナログの境界の表現の面白さを体験してもらえると嬉しいですし、
また作ることの楽しさを感じてもらえれば嬉しいです。」

この猛暑が続く夏休みは、涼しい屋内で
親子で手を動かして作品作りの続きを楽しんでください。


(左から順に)高平先生、鈴木先生、玉置先生、
ステキなワークショップをありがとうございました。

そして学生の皆様、優しく丁寧にサポートいただきありがとうございました!

桑沢デザイン研究所は先生方と学生さんの距離がとても近くて羨ましく感じました。
そんな学校が醸し出すアットホームな雰囲気の中でワークショップを行うことができたからこそ、
子ども達も安心して楽しめたのだと思います。

改めて、ありがとうございました!!!



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